e-Taxは普及するのか?
今日は所属する税理士会と税務署の協議会。
話題の中心は、e-Tax。
これをいかに普及させるか、税務署というか国の並々ならぬ決意を感じた。
しかし・・・。
一応、ここで簡単に手順をまとめてみよう。
1.所轄税務署に開始届出書を提出し、【利用者識別番号】【暗証番号】の通知を受ける
2.電子証明書の取得(通常は住基カード+電子証明書)
3.ICカードリーダーを入手
4.ICカードリーダーのドライバのインストール
5.公的個人認証サービス利用者クライアントソフトのインストール
6.e-Taxソフトのインストール
7.e-Taxソフトのバージョンアップ
8.初期登録作業
・・・全然簡単じゃなーい。
この中のひとつひとつのステップもそれなりに手間がかかります。
例えば、電子証明書の取得でも、五島市の場合
・窓口で「住基カード交付申請書」「電子証明書新規発行申請書」を提出(身分証明書必要)
・住基カードのパスワードを入力・設定
・電子証明書のパスワードを入力・設定
・発行手数料1,000円を支払う
※待ち時間40分程度
そして、どれだけのパスワード等が必要になるか?
1.住基カード用
2.電子証明書用
3.利用社識別番号
4.暗証番号
5.納税用確認番号
さて、インターネットショッピングにこれだけのステップを要求されたらどうだろう?
ちょっと考えてみた。
1.楽天市場に開始届出を提出。
2.楽天から利用者番号とパスワードを受領。
3.住基カード&電子証明書入手(千円)
4.ICカードリーダーを入手(3千円ほど)
5.公的個人認証サービス利用者クライアントソフトのインストール
6.楽天ご利用ソフトのインストール
7.楽天ご利用ソフトのバージョンアップ
8.初期登録作業(ICカードリーダーを設定し、パスワードを変更等)
おそらく、楽天を使う人はほとんどいなかっただろう。
テレホンショッピングやFAXの方が簡単で便利だから。
つまり、
e-Taxは、これまでのどの手続きよりも手間がかかるのである。
(今のところ)
民間だったら、絶対に使えないツールだな。
普及させるには、
電子証明書を簡略化し(IDとPWのみ、とかね)
ソフトをASP化し、
ネットバンキングやクレジットカード決済と直結するぐらいやらないと厳しいかな。
あとは、e-Tax利用したら、税金20%オフ(上限20万)とかね。
ま、勉強も兼ねて私は使うけど。
☆今日のポイント
e-Taxの税制上のメリットは、日経新聞等に載ったことはあるけど、まだ実現してません。
実現するとしても、ICカードリーダーの購入費用程度(数千円~数万円)と言われています。
しかし、設備投資等にはさまざまな税額控除等があるので、しっかり調べるといいかも。
ちなみに、当事務所のPCは3月に全部入れ替えました。(IT促進税制受けたかったから)
合計140万円の投資だったのだけど、
10%の税額控除があるので、実質126万円の負担。
しかも140万円は減価償却で経費化できるので、税効果40%としても最終的に56万円の税効果。
つまり、140万-14万(税額控除)-56万=70万の負担ということになります。
ちなみに130万だとこの税額控除は受けられないので、
130万-(130万×40%)=78万となり、こっちが損。
計算しないと、値切った結果負担が大きくなることも・・・。